- 下から順に入ゼミ選考→入ゼミ後の活動の概要を時系列で示しているので参考にして下さい。
- 入ゼミ後は下記のような作業、プロジェクトをおこなうことになります。
- 具体的なイメージは、過去のゼミ生のページに成果物pdfを公開してあるので参照して下さい。
4年 卒論
3年秋学期 卒論計画準備
3年秋学期1 ミニプロジェクト?
3年前半 グループ研究報告書
3年夏休み(オンライン合宿)
- グループワーク:データ分析&提言
- 3年生 春学期プロジェクト報告
- 4年生 卒論進捗報告
3年 グループワーク
--消費者の創造性を大テーマとして、それに関連するテーマを設定してグループ研究。事例研究、先行研究レビュー、仮説設定、調査票作成、データ分析、検定、まとめ、報告書執筆。
3年入ゼミ後 事例研究のまとめ、英語論文の紹介(論文はこちらでリストアップ)
- このレポートでは、「ユーザーによるイノベーション」という観点から知見を得るために、事例研究を行った。 主に扱った事例はメイベリンニューヨークのマスカラであり、創造的消費のしやすい環境やメイクに関する情報感度の高いユーザーやアクティブ・コンシューマーとしてのインフルエンサーと企業のつながりが密接であるという特徴があることがわかった。また、バーチャルメイクという気軽にメイベリンの商品を試すことのできるサービスにより、気軽に様々な商品を組み合わせたり、今までにはなかった商品にまで購買選択肢を広げることができたりと、新たなユーザーイノベーションが行われていることがわかった。競合と比較したうえでも、ユーザーのリアルな情報を得るための仕組みがメイベリンには存在することが、ユーザーイノベーションの成功要因だと考えられる。
- 創造的消費、消費者参加型開発、ユーザー理解、SNS運用、アクティブ・コンシューマー
- このレポートでは、消費者が商品開発やマーケティングに参加した事例として、筋トレ系 Youtuberの山澤礼明氏が開発した「Reys」というプロテインのマーケティングに関する事例研究を行った。山澤は SNS や YouTube を通じて直接消費者の声を集め、それを商品開発に反映させた。このアプローチは、従来の企業主導のマーケティングとは異なり、消費者と共進化する形で進められた点が特徴である。彼の成功は、消費者との距離を縮めたコミュニケーション戦略と、市場のニーズを正確に捉えた低価格戦略によるものである。今後の共進化マーケティングの発展には、企業が消費者の声に耳を傾け、信頼関係を築きながら市場ニーズに応えることが重要であると結論づけた。
- このレポートでは「消費者による創造」というテーマに関して知見を得るために、マッチングアプリ「バチェラーデート」を用いて事例研究を行った。「バチェラーデート」は「最高の出会いを、最速で」をコンセプトとしており、そのコンセプトを基に他のマッチングアプリにはない特徴を持っている。「バチェラーデート」について事例研究を行うと、「バチェラーデート」は創造的消費の動機を満たすコンテンツであることが理解できた。また、このレポートではマッチングアプリ全体についての現状の調査や利用者の目的が類似するマッチングアプリ「ペアーズ」についても事例研究を行った。これらをふまえた上で今後消費者参加型開発を更なる促進するためのマッチングアプリ全体に対する提言を行った。
- 共進化マーケティング、アクティブ・コンシューマー、マッチングアプリ
- 濱岡(2004)が提示した、消費者が創造、開発することを前提とした新たなマーケティングである「共進化マーケティング」が浸透した事例とその要因を考察した。私は濱岡とは対照的に、共進化マーケティングが今日において浸透していると考えた。成功事例としてカップヌードル、YouTube、LEGOを挙げた。これらの事例から「共進化マーケティング」が浸透した理由は、顧客満足度の向上、有益なコミュニティの形成、競争力の向上の3つにあると結論づけた。
- このレポートでは、濱岡(2004)で提示された「消費者が創造、開発することを前提とした新しいマーケティング」である「共進化マーケティング」というテーマに関して、「共進化マーケティング」が浸透していないという観点から知見を得るために、事例研究を行った。主に扱った事例は、サッポロビール株式会社が2012年ごろから開始した、ユーザーと共同で新しいビールを開発するためのファンコミュニティー「百人ビール・ラボ」である。この事例研究では、サッポロビールがFacebook上にこれまでは社外秘だったビール開発プロセスを公開し、ビール愛好家の消費者とFacebook上でのライブ会議やオウンドメディアを活用して新しいビールの共同開発を行うという特徴があることがわかった。さらに、サッポロビールの事例と比較するために、株式会社良品計画が展開する消費者と企業が新たな商品を開発することを目指すプラットホーム「IDEA PARK」についても事例研究を行った。この2つの事例を比較してみると、両者とも企画に参加したアクティブコンシューマーに対して経済的な報酬を用意し、コミュニケーションを促しているところに共通点が見られるが、アイデアを募集するアクティブコンシューマーのサンプリングの仕方に違いが見られた。両者の比較から、私はアクティブコンシューマーのサンプリング方法やどこまでをアクティブコンシューマーとするかの範囲の策定が難しい点に「共進化マーケティング」が浸透しづらい原因があると考察した。これらを解決するためには、マーケティングにゲーミフィケーションの要素を取り入れ、アクティブコンシューマーのモチベーションを刺激する仕組みが必要と考えた。
- 共進化マーケティング、百人ビール・ラボ、くらしの良品研究所、アクティブコンシューマー、ゲーミフィケーション、リンゲルマン効果
- 2004年当時と現在を比較するとインターネットだけでなく、SNSが大きく普及した。多くの消費者がSNSを通して様々な商品に触れることができるようになり、それらを評価することも多くなった。さらに企業と消費者の意思疎通もより簡単に行われるようになった。2004年当時もこのような企業と消費者の距離が近くなる発展が予測され、実際にその状況は実現した。それにもかかわらず、消費者参加型の商品開発が盛んに行われるようになるという予想とは裏腹に実際はあまり進んでいるとは言えない状況である。この状況に陥った原因の一つに消費者が商品開発に介入しにくいと感じる部分が残っていることがあげられる。消費者にとってのコスト、ベネフィット双方を調査し、それをもとに今後の消費者参加型商品開発について考察する。
- このレポートでは、Modsによるオンラインゲームの成功要因を探るく、MinecraftとCounter strikをモデルケースにして、事例研究を行った。今回のレポートにおいて、まず先行研究からは自己顕示欲と依存度には相関性があることと、消費者の開発の誘因としてインセンティブは誘因に当たらない事が判明した。また、Modsの種類は多様化していることも判明した。その上で、オンラインゲームの共進化マーケティングを行うにあたって、企業側が消費者にとって MOD を行いやすい環境を作ることは大前提である。その上で、ユーザーが情報交換や競争を行うためのコミュニティを作ることが必要になる。さらに、今後 E スポーツ市場が拡大していくことを見越して、プロ競技としてのゲームを行える土壌を整備していく必要があると結論付けた。
- 共進化マーケティング、報酬、自己顕示欲、情報の粘着性、参入のハードル
2年生末の3月頃にオンライン合宿2 (事例研究の進捗など)
2年入ゼミ決定後 簡単なオンライン(顔合わせと、事前課題の簡単な報告)などしたいとは考えていますが、時間がなさそうなので、提出してくれた課題へのコメント→各自で文章化を進め手下さい。
合格後は興味や時間があるひとはオンラインゼミ(水曜4+5)に参加してもok。早く終わることが多いので4限前半の方が確実。
- エントリーシート(濱岡ゼミ独自) ゼミ生ページ参照
- 事前課題(下記参照)の提出
- (任意)その他(選考に際して、何かみせたいものがあれば提出可) 例 独自レポート、成績表、勉強した成果の何か、など)
- 独自エントリーシート(上述)
- 事前課題
- 例年より準備期間が短くなったので、読むべき文献を絞り、視点も提供、かつ提出形式も2通りとしました。
- まず下記を読んで下さい。(pdfをダウンロードできます)
- 濱岡豊(2004)「共進化マーケティング : 消費者が開発する時代におけるマーケティング」『三田商学』, Vol.47,No.3, p.23-36 pdf
- 概要 これまでのマーケティングは企業がつくって消費者が購入することが前提だが、濱岡豊(2004)は、消費者が創造する場合もあることを前提に、新しいマーケティングとして「共進化マーケティング」を提案した。
- 紀曉頴、金秀娥、陳萱宜、チン・ショウテイ、ホンブンリット・セークサン、馬雅瑾、李佳欣、張育菱、張也、濱岡 豊(2008)「消費者によるイノベーション 事例編」『三田商学』, Vol.51,No.1,p.81- 103 pdf
- 下記のいずれかを選んでまとめて下さい(両方でもok)。
- (テーマ1)共進化マーケティングのその後の浸透についての考察
- 濱岡(2004)執筆当時から約20年が経過した。濱岡は、消費者が創造、開発することを前提とした新しいマーケティングは、思ったほど浸透していないと感じています。なぜ浸透しないのかその原因について考察し、浸透させるにはどうすればよいのかを提案してください。
- なお、濱岡と逆に、浸透したと考える人は、顕著な成功事例を簡単に紹介しつつ、浸透した要因を考察して下さい。
- (テーマ2)消費者による創造、開発の事例研究
- 紀ら(2008)を参考にして、消費者による創造、開発の事例をまとめてください。成功した事例(だとあなたが判断する)場合には、成功した要因、失敗しと判断する事例ならば、失敗した原因を考察してください。
- 共通注意点
- 形式はレポート(文章で記述)、プレゼンテーション資料(パワ—ポイント、Keynoteなど)いずれでもよい。ただし、提出時はいずれもpdfで。
- まとめやすいので、浸透した/しない、成功した/しないに注目したが、他の視点からまとめてもよい。
- 下記のテンプレートにあるように、情報の出所を明示、参考文献リストも作成すること。
- 濱岡ゼミ各期のレポートなどは参考になるのでみておくほうがよい(各期のアウトプット 3年春学期 事例レポートは、事前課題をその後文章化したもの)。→ここから
- 2021年度まで(年度末3月に選考時の参考情報):(テーマ2)のみ&それなりに準備時間があったときの、レポート執筆上の注意、レポート・テンプレート→ここからを
- hamasemi-howto2016.doc 執筆上の注意点をまとめたもの。
- hamasemi-report-format2016.dot レポートのテンプレート
- 内容、構成については任意。テンプレート内の表などをすべて作成する必要はない。ただし、テンプレート内の図表 を作成すると、それなりにまとめたことになるので参考にして資料を作成することをお薦めします。
- 分量に指定はありません。
- 入ゼミ後、提出してもらった課題について、ゼミ内でプレゼンテーションし、論文としてまとめるので、まずは、自分が興味ある事例、視点をみつけるとよい。
- これまでに他の人に事例研究された対象であっても、異なる視点からの分析、○○年後の実態、以前との比較といった視点でまとめることも可能。
- 上記の濱岡(2004)に関連するもの
- 濱岡豊(2002)「創造しコミュニケーションする消費者=アクティブ・コンシューマーを理解する: 共進化マーケティング論の構築に向けて」『日本学術振興会 未来市場開拓プロジェクト「電子化と市場経済」ディスカッションペーパー』東京大学経済学部(pdfはここから)
- これについては: 濱岡豊(2002)「アクティブ・コンシューマーを理解する」『一橋ビジネスレビュー』冬号, Vol. 50, No. 3, pp.40-55)として公開されています。引用される場合はそちらを参照して下さい。
- 濱岡豊(2007)「共進化マーケティング2.0 コミュニティ、社会ネットワークと創造性のダイナミックな分析に向けて」『三田商学』, Vol.50,No.2, p.67- 90 pdf
- アクティブ・コンシューマー
- 濱岡豊(2002)「アクティブ・コンシューマー2.0: 首都圏調査の結果から」『日本学術振興会 未来市場開拓プロジェクト「電子化と市場経済」ディスカッションペーパー』東京大学経済学部(pdfはここから)
- 濱岡豊(2001)「アクティブ・コンシューマー」『日本学術振興会 未来市場開拓プロジェクト「電子化と市場経済」ディスカッションペーパー』東京大学経済学部(pdfはここから)
- 濱岡豊(2001)「共進化マーケティング消費者が開発する時代におけるマーケティング」『日本学術振興会 未来市場開拓プロジェクト「電子化と市場経済」ディスカッションペーパー』東京大学経済学部(pdfはここから)
- 消費財
- 小川進、 西川英彦 (2005), "ユビキタスネット社会における製品開発:ユーザー起動法と開発成果," 流通研究, 8 (3), 49-64. pdf
- 濱岡豊(2007)「ユーザー主導のイノベーション」井上哲浩編著『Webマーケティングの科学』千倉書房
- 濱岡豊、田中秀樹(2007)「創造/発信する人々の動機と能力』『マーケティング・ジャーナル』Vol.26,NO.4, p.52-65 (http://news.fbc.keio.ac.jp/~hamaoka/papers/2007mj-active.pdf 2015年1月20日アクセス)
- 山下裕子 、古川一郎 (2002), "エレファントデザイン 消費者参加型の商品開発ビジネスモデルの可能性," 一橋ビジネスレビュー (秋号), 164-78.
- 濱岡 豊(2023)「製品開発についての調査2022 16年間の変化と単純集計結果」『三田商学研究』, Vol.67, No.,掲載予定 ドラフト版pdf
- 濱岡 豊(2021)「製品開発についての調査2020 14年間の変化と単純集計結果」『三田商学研究』, Vol.65, No., pdf