今回分 講義への意見・質問
→モデル本来の発想(ある変数の背後にある因子を見いだす)は、その逆です。しかし、実用的にはそうかんがえて差し支えないでしょう(みいだされた因子は、もとの変数よりも数が少なくなっているので分析に便利)。
Q:因子の数は寄与率の下限によって、設ける数が決定されるのか?
→固有値が1以上(もしくは寄与率が 1/変数の数 以上)という基準が用いられることが多いようです。
Q:人によって解釈が異なるということは、その後のマーケティングへの影響も大きいと思うが、どうか?
→ミスリードしないように、適切な解釈を行うことが必要です。
なお、講義で教えたのはある程度の問題意識にもとづいて変数を分析するが、分析結果がでてくるまで、どんな因子がでるかわからず、出てきた因子負荷量をみて因子の意味を解釈するという方法です。これは探索的因子分析といいいます。これに対して、あらかじめ因子(潜在変数、構成概念)を想定し、それを測定することによって、因子の妥当性を統計的に検定するという確認的因子分析という手法もあります(データとの対話6/10日分のQ&Aを参照)。
Q:因子が4つ以上の場合、それを図表 にすることはできないのか?
→我々が暮らしているのは3次元空間ですから、基本的にはできないでしょう。
Q:クラスタ数の決定において、大きさの適切なものとはどういうことか?
→あまり小さいクラスタは、数学的には意味があっても、マーケティング的には魅力がないので意味がありません。そういうことです。
Q:知覚マップの作成は大体わかったが、ブランドのプロットの仕方がわからない。
→複数の回答者に、全てのブランドについて、全ての項目(かわいい、機能的など)について評価させます。
それを下記のようなデータ形式に入力して、因子分析します。
そこから抽出された因子について、回答者×ブランドごとに因子得点というものが求められます。ブランド毎に因子得点を平均したものが、知覚マップ上のブランドの位置になります。
データとの対話を受講している人は、ホームページのsasプログラム集も参照し下さい。
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評価項目1 (品質がよい) |
評価項目2(価格が安い) |
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回答者1 ブランド1への評価 |
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回答者1 ブランド2への評価 |
3 |
4 |
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回答者2 ブランド1への評価 |
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回答者2 ブランド2への評価 |
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回答者3 ブランド1への評価 |
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回答者3 ブランド2への評価 |
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Q:因子分析は難しい。復習をしたい。
Q:因子という言葉は近寄りがたかったが、興味のある分野からのアプローチだったのでわかった。
Q:興味深かった。
Q:解釈がおもしろい。
→このように両極端の反応がでてくるわけですが、これと遅刻してきたか/こないかという変数との間には、極めて高い相関がありそうです。
早いはなしが、遅れてきたらわからないのはあたりまえ。わかりたいと思うのならば、最低限遅れずにこいということです。
Q:実際に因子分析した方が理解しやすいと思った。
Q:情報処理の授業と考え合わせるとわかりやすい。
→自分でできる人はしてみて下さい。
なお、結果が解釈できればよいというのが、この講義の立場です(できれば基本的な考え方もわかればよい)。