ミクロマーケティング各論（ﾏｰｹﾃｨﾝｸﾞﾘｻｰﾁ）
Marketing Research

1.意義と目的
　

　
「どの授業を履修するか?」「どの製品を買うか?」など、意思決定をする際には、なんらかの情報を収集、分析するでしょう。これと同じように、企業がマーケティング意思決定(「どんな新製品を発売するか?」「どのような広告にするか?」「小売店にどのような対策を行うか?」)を行うときには、情報が必要となります。
　
マーケティング・リサーチとは、情報の収集・分析を通じて、よりよいマーケティング意思決定が行われるように支援する手続き・機能です。ただし、有用な情報を収集するには、マーケティング課題を、リサーチ可能な仮説を設定することが必要です。これらを踏まえて、次の3点を、このクラスの目的とします。
　
・マーケティング課題、リサーチ仮説を設定、発見できるようになる。
　
・リサーチ仮説を検証するためのデータを収集できるようになる。
　
・データを正しく分析、解釈、報告できるようになる。
　

　


2.授業内容
　
『目次』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

I.マーケティングリサーチとは

　1　マーケティングリサーチの現状

　2　マーケティングリサーチとは

　3　マーケティング・リサーチのプロセス


	
II.データとデータ収集	
	
	1　データの種類と収集方法

	2　ﾃﾞｰﾀの収集と誤差
	
　3　二次データの収集
	4　1次ﾃﾞｰﾀの収集
		(1)探索的リサーチ"
	
		(2)記述的リサーチ
	　
			サーベイリサーチのプロセス
　
			質問票の設計
　
			サンプリング"	

　　　(3)実験



III.データの分析方法	
　
	1　データ処理のプロセス
　
	2　予備的分析
　
	3　マーケティング戦略の立案プロセスと統計的手法
　

IV.マーケティングリサーチの諸局面	
　
　1　消費者のセグメント、ターゲットの決定	

　2　知覚マップの作成、ポジショニング	

　3　製品の設計:コンジョイント分析	(秋学期の　「製品開発論」　で)

　4　広告テスト	

　5　予測とマーケティングミックス決定	

　6　インターネット上でのマーケティング・リサーチ	



V.マーケティング・リサーチの動向

　1　マーケティング・リサーチの将来

　2　マーケティング・リサーチの課題






　
『方法』ケース演習および、プロジェクト(例　新製品のアイディア探索も取り入れたい。
　
『成績判定の方法』　以下の配分で成績評価を行い、60%以上の評価を得た者に単位を与える。
　　(1)ケース演習&プロジェクト　　40%
　　(2)小課題（不定期に数回）　　10%
　　(3)期末試験		　　40%
　　(4)講義での発言		10%
　(1)についての内容は未定だが、2003年度はケース1「ミネラルウオーターについての定性リサーチ」、プロジェクト２「正月映画の興行収入予測」を行った。

　

3.テキスト
　
特に指定しません。プリントを販売、もしくは濱岡のホームページからダウンロード。
　

4.参考文献
　
上記プリント、ホームページを参照。
　

5.学生への要望
　
　多変量解析など、テクニカルな手法も紹介するが、結果を解釈できればよい。従って、数学的な知識は特に前提としない。どのような職業についたとしても、意思決定を行う際には、必ず何らかの情報、データを参考にするはずである。このクラスでは、そのような場合の参考になるような手法や事例を中心に紹介する。
　授業での発言、ケース演習、プロジェクトなど能動的に参加しできる学生のみ履修すること。