情報処理3(データとの対話)
春集中、秋集中(同内容で2期とも開講)
Infomation Processing 3(Data Dialogue)
講義要目
1.意義と目的
視聴率の1%の違いにテレビ局は一喜一憂していますが、(関東地区の)視聴率のデータは
わずか300世帯を対象として調査されたものなので誤差を含んでいます。1%というのは誤差の
範囲であり、1%の違いには統計的には意味がないのです。このように世の中はデータに
あふれていますが、それを正しく読んで使いこなせている人は意外と少ないのです。
あなたも知らないうちにデータにだまされているのかも知れません。
データとは、ただそこにあるのではなくて、データがいかに収集され、どのような方法で
分析されたのかということを知らなくてはなりません。つまり、データとあなたが対話する
ことによって、はじめてデータのもつ意味が明確になり、かつ意味をもってくるのです。
この講義では、商学において使われるデータと対話するための一連のプロセスを紹介し、
かつ演習を行うことによって体得してもらいたいと考えています。
2.講義の方法
『目次』
*1.データとの対話のプロセス
1)商学におけるいろいろなデータ
財務データ、経済統計、アンケートデータ
2)データとの対話のプロセス
*2.データとの対話の前提
1)仮説の構築
2)仮説を発見するためのデータの使い方
3)仮説を検証するためのデータの使い方
*3.データを集める。
2)2次データの収集方法
3)1次データの収集方法
アンケート調査の方法
定性的なデータを定量的データにする方法
*4.データを分析し、解釈する。
1)分析の前提
変数のタイプと適用できる分析手法
2)データの前処理
3)予備分析
4)データ分析の諸局面
・統計的推測と検定の考え方
・平均値の差の比較(t検定、分散分析)
・売上や収益を予測する(重回帰分析)
・変数を集約する。類似する変数の裏側にある要因を抽出する(主成分分析と因子分析)。
・消費者や企業を分類する(クラスタ分析)。
*5.データを報告する。
『方法』講義の他、コンピュータによる演習、ケース演習等を行う(それぞれグループ単位で行う)。
『成績評価の方法』(1)〜(3)をを総合評価します。
(1)グループでの小課題(ほぼ毎回)
(2)講義への参加(出席、発言)
(3)自主研究
自分たちの設定したテーマに沿ってデータを収集、分析して、その結果を
レポートとしてまとめる。簡単な相談には乗れますが、基本的には自分たちで
責任をもってして下さい。
3.テキスト
プリント教材を生協にて販売する。
4.参考文献
上記プリントを参照。
5.学生への要望
コンピュータ演習についてはpc-SAS6.11を利用する予定。
この授業は、春集中、秋集中、同内容で2回行います。特別の事情がない限り、
3年生は春学期、4年生は秋学期に履修するようにして下さい。
ハードかも知れないが、何かが残るような講義にしたいと考えていますので、
その覚悟がある人のみ参加して下さい。
パソコン演習を行うので、履修者数の上限は50名程度となります。
希望者が多数の場合には抽選を行いますから、初回の講義には必ず出席して下さい。
また、受講者は大型計算機センターのアカウントを取得して下さい。
以上
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