濱岡ゼミ
(マーケティング・サイエンス)
1.研究領域
このゼミでは、多様なマーケティング現象をマーケティング・サイエンスの視点から捉えていきます。マーケティング・サイエンスというのは、研究領域を示すのではなく、研究のアプローチを示すものだと私は考えています。つまり、一見複雑に見える「市場」における現象の本質的な部分をみいだし「論理」を組立てて、収集された「データ」を用いて、検証し、それを実際に「マネジリアル」に役立てようというのがマーケティング・サイエンスの視点だと思うのです。これらの一つが欠けてもマーケティング・サイエンスではありえません。ゼミ生の皆さんには、自分の問題意識に基づいて自主的に卒論などの研究テーマを選定してもらいますが、マーケティング・サイエンスの視点からアプローチすることを忘れないで下さい。
参考までに私の最近の研究テーマを挙げておきます。マーケティング研究領域の広範さが伺えると思います。
「広告のコミュニケーション効果」「コミュニケーションは社会システムを救えるか」「最尤満足化モデルの開発」「消費者の選好の推定方法の精度の比較」「共進化の観点からのマーケティング論の再構築」「消費者の意思決定とクチコミの影響のメカニズム」「日本の市場の動態分析 アイドル歌手はなぜ消えた?」
なお私自身は今後、時間の流れ、概念を積極的にとり込んで、将来の方向性を示せる理論の構築を目指した研究を進めていこうと思っています。 そのためのキー概念として「共進化」を、そして理論の構築、数字データを用いた実証研究、歴史の解釈、シミュレーションによる仮想社会の構成などの方法論を用いようと考えています。
2.ゼミの方針
このゼミでは次のような「ひと」を育成したいと考えています。
「自ら問題を発見し、情報を収集・分析することによってそれを解決するための方策を見いだせる。それを他者とコミュニケートしながら実行できる。」
「マーケティングは当然として、経済学や経営学にも精通しており、数学や統計学も得意でコンピュータを使ったデータ処理もできる。このような研究だけでなく人間的なつきあいも楽しめる。」
このような人が何人も出てくれば日本のマーケティング界、ひいては日本の社会も大きく変わるでしょう。 そうなってもらうために、事例研究、実証研究、ちょっと背伸びをした文献輪読とディスカッションなどを行おうと考えています。また、個人的な能力を高めるだけではなく、グループワークも経験してもらいます。
3.選考方法など
・募集人数 10名程度。
・選考方法 未定(面接&レポートか?)
応募時点で上のようなひとである必要はありません。なりたいと熱望する学生を歓迎します。
なお、新設のゼミなので詳細は未定です。ゼミについての情報は私のホームページに公開していく予定です。