データとの対話
特に仮説はもたない。
・どの要因が広告効果を高めるかを回帰分析によって分析する。
ある要因が広告効果を高めるといった仮説は規定されていない。
・アンケートを行って日米の経営の特徴を比較する。
日本の方が長期志向であるといった仮説は設定されていないが、市場環境、組織構造、組織革新などの点を比較するという点については、先行研究の理論的枠組みを参照している。
仮説を設定して、それを検証(検定)するためのデータを収集、分析する。
→この講義「(数字)データ」との対話
もともと数字で表現されている。
数字で表現されていないデータを数字で表現する。
これらの数字データをどう扱うか?
理論枠組み(仮説の設定) ←→ 結果の報告
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データの収集 ←→ データの分析、解釈
・理論的枠組み・仮説の重要性
例1 アインシュタインの相対性理論と水星の近日点の観測
例2「眼は、それが探し求めているもの以外は見ることができない。探し求めているものは、もともと心の中にあったものである(フランスの警察の科学的犯罪捜査法学校のスローガン)」[村上陽一郎(1974:1986),『近代科学を超えて』,日本経済新聞社(講談社学術文庫に収録、1986年,p.32)]
→見ようと思ったものしか見えない→理論的枠組み・仮説は重要
→二次データを利用する際、そのデータがいかなる目的で収集されたかを把握しておくことが必要。
事実(データ) ←→ 理論的枠組み・仮説
自分たちが何を見たいのか・知りたいのかを明確にすることが必要。
そうすることのメリット:無駄、的外れな分析をする必要がなくなる。
そうすることのデメリット: 仮説についてのデータしかみえなくなる?
新しい発見がされにくくなる?
そのためには?
分析対象とする現象、それを扱う学問分野の知識を身につけておくことが必要。
→各自で身につけること(参考:プリント教材の研究事例集、参考文献としてあげたもの)。
理論的な枠組み(仮説として規定される場合もある)
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データの収集、解釈、分析手法・モデル:この講義でのテーマ